RC造モルタル塗り吹付タイルの外壁に、ひび割れが発生。この建物は、意匠上に重点を置いていたので、漏水などのトラブルも多少ありましたが、主に美観上に問題が生じた。
ひび割れは、ほとんどがコンクリートとモルタルとは同一の位置で発生しており、その幅は仕上げ面で0.1〜0.4oあり、ひび割れ発生量は、平均0.2m/uであった。
Aひび割れの原因
コンクリートの収縮によったものと、建物の伸縮によるものが複合されて生じたものと考えられる。
本建物は、南北方向が80mとけた行が長く、建物の伸縮によるものが
大きく、影響されたことが予想される。
B補修のやり方
補修の仕方は、美観に対してのものを主眼におき、漏水防止やモルタル
の剥落事故の防止なども、考えに入れて補修を計画した。
モルタルとコンクリートは、調査では付着していたが将来の剥離を予想して、仕上モルタル面は、シーリング材の充填による処理と、コンクリート部分には接着剤を注入するのを併用する方法を採用した。
Cひび割れ補修の工法
ひび割れに沿って、モルタル面を目地状にカットし、目地底に絶縁テープを貼付け、注入パイプをセットする。
目地に注入用のシールと、コーキングとを兼ねて変性エポキシシーリング材を充填する。
充填したシーリング材の硬化を確かめてから、セットした注入パイプよりエポキシ樹脂接着剤を、手動の注入ポンプを使用してひび割れ内に注入する。
接着剤はひび割れ幅が小さいため、1000〜2000cpsの粘度のものを使用する。
注入作業が完了したら、補修したひび割れの表面を電動サンダーで研磨して、平滑にしあげる。
仕上げの吹付タイルは色合わせをして、補修塗をする。
Dひび割れ補修の対策
コンクリートのひび割れ発生は、コンクリートそのものの内容、壁厚・
配筋・伸縮目地などの設計、打込み養生などの施工などにより影響される。
本建物ではモルタル塗りがもう一つの要素に含まれ、対策や処置を複雑にしている。
コンクリートの厚さ、打込み方法などを検討し、できるだけモルタルを避けるようにしたい。
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